miraco history 第5話:国会に立つ ~当事者の声を背に~

みらい子育て全国ネットワークのこれまでの活動を全5話で紹介する「miraco history」。
最終話となる今回は、国会に立って代表の天野妙が訴えたことと、明後日「国会」に立つことの予告です!

--------- 第5話 ---------

待機児童問題が長きにわたって解決してこなかった背景には、子育て政策が政治の真ん中になかったからではないか・・・そんな思いから、今回のクラウドファンディングのプロジェクトでは、miracoが実現したい”みらい”の1つとして、「政治の真ん中に子育てがある社会」を掲げました。

代表の天野は、過去3回、国会に呼ばれています。

まさに、政治のど真ん中で、子育て政策について訴えてきました。

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《 衆議院厚生労働委員会 参考人質疑 》2017年3月14日

あれは3月7日の院内集会イベントが終わった瞬間のことです。議員から「参考人質疑に立ってほしい。3月14日、お願いできますか?」と声をかけられました。

当時国会では、待機児童対策の暫定的措置として、育児休業の延長期間を1年半から2年に延長することについての審議が行われていました。

法案に関するとても分厚い参考資料が天野の自宅に送られてきました。分刻みでスケジュールが進む国会で、何を政治のど真ん中で話すか・・・天野はギリギリまで悩みました。

そして迎えた当日。衆議院では子どもが傍聴席に入ることは認められていないため、控室にいるメンバーに0歳の子どもを預け、天野は国会に立ちました。

<国会に立つ天野>

まず待機児童を解消してほしいという前提を話した後、育休延長のメリット3点とデメリット6点を天野から説明。そして、少子化対策というのであれば、待機児童問題の解消と男性の育休取得推進を!と訴えました。

当時のスピーチは、全文文字おこしされており、動画で視聴もすることができます。

▶ 参考人質疑全文(PDF)

▶ 衆議院インターネット中継(動画)

▶ 朝日新聞:「#保育園に入りたい」の天野さん 国会で訴え

2年前のこの時から全くブレていないmiracoの活動の根っこの部分。ぜひご覧ください。

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《 参議院予算委員会公聴会 公述人 》2019年3月12日

衆議院の次は参議院。天野は、国政のさらにど真ん中の予算委員会に公述人として呼ばれ、日本が「子育てしやすい国」になるためのレバレッジポイントとして、「待機児童の解消」と「男性の家庭進出」の2点について説明しました。

<待機児童の解消>
「解決のツボは保育士不足の解消で、一度辞めた保育士が戻ってこない理由は給与と労働環境だ。保育士不足の真の原因を探り出して本質的な改善のために予算を注入してほしい」と述べました。

<男性の家庭進出>
育休を取得したい男性が45.5%いる一方で取得率が5.14%(2018年発表数値)にとどまっている事実や、男性が家事育児に加わることのメリットを伝えた上で、そのきっかけとして「男の産休」の義務化(必須化)を提案しました。

<説明後の質疑応答>
保育士へのヒアリングをベースに、ペーパーワークの大変さなど具体的な話や、議員への保育士体験の提案などを行いました。

<公聴会のノーカット動画(天野は4時間24分30秒頃~)>

「無償化よりも待機児童の解消を優先すべきだと思うか?」という質問が繰り返されましたが、「どちらか片方とすると分断を招く」、「待機児童解消も無償化もどちらもできるよう、子育てにもっと予算を!」とお答えしました。

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《 参議院 内閣委員会 》2019年5月7日

連休明けの5月7日。天野は再び国会に立ちました。
ゴールデンウィーク直前に連絡があり、連休中もコツコツと文章を考えていました。最後の最後まで悩み抜き、ベストを尽くすのが天野スタイル。

<内閣委員会のノーカット動画(天野は29分30秒頃〜)>

子育てに財源を充てようとすること自体は喜ばしいことだとは思いつつも、順序として保育の質と量の拡充を先に!と繰り返し訴えてきました。また、与野党問わず様々な議員へのロビー活動も行ってきました。

--------- おわり ---------

miracoの歴史をひも解くシリーズ「miraco history」第5話、いかがでしたでしょうか?

天野は言います。「国会に立つなんて、数年前は全く想像してなかった」と。

天野が政治のど真ん中「国会」で訴えたのは、「性別に関わらず当たり前に子育てをしながら、当たり前に働ける。そんな社会を実現していきたい。」というシンプルな想いです。