【イベント開催報告】男の育休塾!「育休後から始めよう!」

男の育休塾!と題し、計三回にわたり開催してきた当イベント。今回は最終回ということで、「育休後」に重点を置き、お話を頂きました。 参加者からは多くの質問が出て、非常に活気のある最終回となりました!

概要

日時 :2020年10月11日(日) 10:00~12:00
場所 :高井戸地域区民センター 第9会議室
主催 :みらい子育て全国ネットワーク(miraco)×杉並区男女平等推進センター
登壇者:育休後コンサルタント 山口 理栄氏

<男性の育休取得の目的、それは父親の幸福度UPの為でもある>

父親個人としての目的として、妻の産後の体の回復を助けるというのはもちろんのこと、育休取得によって、「父親という役割を楽しむ」ことで「人生の喜びを感じたり、人生の意味を見出す」ことができるという点が挙げられました。仕事しかしていないとどうしても仕事のことばかり考えがちになり結果それがストレスに繋がりますが、育休を通じ育児スキルを身につけることで復帰後も育児をするようになれば、帰宅した途端に「育児」が待っているため、仕事のことなど考える暇がなくなり、ストレスを感じず一日を終えることができる。その結果、人生の幸福度が上がるという説明がありました。「育休取得は子供や妻の為だけではなく、自分自身の幸せのためにも大切な期間になる」ということは、広く周知していきたいものです!

<男性の育休取得に対する意識の変化、会社や職場に都合のよい目的とは>

近年若者の子育てに対する認識が変わってきていると言われますが、「育児休業をとって積極的に子育てしたいか」という質問に対し、2021年卒の大学(院)生の内、男性の約51%、女性の約71%がYESと答えており、男女の差は20%だそうです。一方7年前の調査結果では、男女差は約40%もあったそうでこの数年で男女の意識の差が格段に縮まっているといえるとのことでした。そうなると生活を重視する組織風土を醸成出来ない企業は、新卒や中途採用者の採用にも不利になるということができるので、先輩男性社員は積極的に育休取得をすることで会社にも貢献できるという考え方ができますね!

<育休の取り方のポイント>

上司に育休取得の意向を伝えるタイミングとしては、妻と同じタイミングで、なるべく早く伝えるべきというアドバイスがありました。そしてその際は許可を求めるのではなく、あくまでも「取ります」というスタンスで、その時期と期間について相談するべきということでした。 これは押さえておきたいポイントです。

<育休取得した男性のその後、キャラづくり派?自然体派?>

育休を取得した男性が職場復帰後は大きく「キャラづくり派」と「自然体派」に分かれる傾向があるそうです。これは個人の性格ということよりは、職場や環境がそうさせるとの説明がありました。キャラづくり派を生む職場は、「私は育児の為に早く帰社する人です」というキャラを自ら設定し、仕事には前のめりで意欲は変わっていないが子ども事由で帰宅する人ですよということを周囲に知らしめなければ、帰社しにくい職場であるとのこと。一方自然体派を生む職場は、元々自由主義で育児をするために帰宅することが受け入れられ易い風土の職場といえるようです。後者の会社ばかりであればよいですが、なかなかそうではないかもしれませんので、キャラづくりが必要かもしれませんね・・・

<育児との両立で得たもの>

ここでは講義の中で紹介された内容の一部を列挙したいと思います。

  • 業務のスキルアップ(スケジューリングと業務シェア)
  • 迷った時ほど基本に忠実を心がけるとうまくいく
  • 子育てと仕事の両立が出来る、その職場を後輩社員に提供するという誇りややりがい
  • 仕事だけしていたときより仕事に一生懸命取り組む
  • 子供に恥ずかしくない人生を歩もうと思うようになる
  • 法令順守意識や向学・成長心が向上する
  • 出世や評価に労働時間は関係ないという実感
  • マネジメントスキルの向上

<復帰後に心がけるべきことは何か>

まず復帰後は必ず上司に、自身の取り巻く環境について共有する(例えば、子供の病気の際は夫婦交代で休む、保育園の開園時間、配偶者の海外出張時の対応など)ことで、上司は仕事の割り当てをしやすくなるというお話がありました。 また、仕事を進める上では、納期前倒しとスケジュール管理の徹底、人の嫌がる仕事を率先して行うことで自分が困ったときに助けてもらえる環境をつくっておく、業務効率化を積極的に提案する、PDCAサイクルとスピード意識、フィードバックは早くもらうなどのアドバイスがありました。これは、女性も男性も心掛けるべきことで、こういう意識をもって日々の業務に取り組む子育て社員が増えれば、会社へも大きな貢献となりますね!

<ワーク:育児・家事分担について考える>

以下内容について、参加者の皆さんに分担を考えてもらうワークを実施しました!

  1. 送迎曜日分担
  2. 条件別分担
  3. 保育園に登録する連絡先
  4. 登園できない日の保育者

夫婦でご参加の方は、「どうしよう、うーん」と悩まれながらも、時には笑いも起き、和気あいあいとした中でも、真剣に話し合いをいただき検討が行われました。 「妻が休職中であるため、職場で関係構築が出来ている夫が積極的に保育園の迎え含む育児を担当します!」「緊急時の保育園からの連絡先は、夫にし、その他のバックアップ体制もしっかり整えたいと思います!」など、男性から非常に積極的な宣言がなされたのが印象的でした!

講義の最後に、山口氏から「育休はパートナーと一緒に親としての人生を始めるためのオープニングイベントです。楽しさを存分に感じ、育児の大変さをパートナーと分かち合いながら、豊かな人生を歩んでいきましょう!」というメッセージを頂戴し、イベントは終了となりました!

まとめ

  • 男性の育休取得は、妻や子供の為だけでなく、自分自身の幸福度向上のためでもある!
  • 育休取得後がポイント。キャラづくりが必要かも。家庭での豊かな時間を作るにはどうしたらよいか考えよう!
  • 仕事中はスピード・業務効率化等に留意し、育児が出来る時間に帰宅することで、育児時間を確保して人生の幸福度をあげよう!

(文責:担当AY)

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